アウトソーシングで情報漏洩リスクを防止!
アウトソーシングで情報漏洩リスクを防止!
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機密文書処理業者に委託する理由や委託契約するときのポイントを解説します。
個人情報保護法では、「個人情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、個人データを正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは、当該個人データを遅滞なく消去するよう努めなければならない(第19条)」と定められており、個人データを含む機密文書の破棄は努力義務となっていました。
しかし、マイナンバー法で「番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を収集又は保管してはならない(第20条)」と定められたことにより、個人情報を含む機密文書は法廷の保管期限が切れた際に破棄または削除しなくてはいけないと義務付けられました。
そのため、個人情報を含む機密文書は必ず何らかの形で処理しなくてはいけません。自社で行うことも可能ですが、書類の量が多いと監督が行き届かずに不安感もあるでしょう。ここでは、機密文書処理を業者に委託する理由を解説します。
機密文書には個人情報が含まれるものも多くあります。入念に処理しなくては情報漏洩が起きてしまう可能性があるでしょう。保管段階での漏洩のリスクは低いものの、処理する際に盗難や処理忘れによる漏洩なども起こり得るものです。
2020年度のプライバシーマーク制度運営要領(JIP-PMK500「プライバシーマーク付与に関する規約」第11条)に基づいた集計結果によると、個人情報を含む機密文書の誤破棄は38件も発生しています(※)。誤破棄で個人情報が漏洩すると、なりすましや不正利用などのリスクがもたらされる恐れがあるため注意しなくてはいけません。
ミスが許されないリスクが高い業務のため、機密文書の扱いに関して知識・技術を持つ業者に委託することも、選択肢の1つに入れておいてもよいでしょう。リスクへの対策のために、対象業者の評価や情報の取扱いに関して事前に調べておきましょう。
(※)参照元:2020年度「個人情報の取扱いにおける事故報告集計結果」について
機密文書処理業者に委託すると、一度に大量の機密文書を処理できます。無開梱のまま処理できるため、委託業者への情報漏洩リスクも低いでしょう。処理方法にはいくつか種類がありますが、溶解処理の場合ならホチキスやクリップなどを取り外す必要がありません。
処理にかかる時間や労力を短縮できることこそが、機密文書処理業者に委託する大きなメリットといえるでしょう。
機密文書処置契約業者と委託契約する際のポイントをいくつか解説します。
機密文書処理業者との委託契約は自社処理よりも安全な処理が期待できますが、実は機密書類の運搬作業中の落下・散乱、機密文書の入ったPCが正しく処理されずリサイクル店に流出してしまったなどの情報漏洩事故は少なくありません。
どの業者でもよいわけではないため、適切な処理業者を選定する必要があります。情報セキュリティマネジメントシステム認証のISO27001やプライバシーマークなどの第三者認証を取得していることが、業者選定の判断材料の一つとなるでしょう。
機密文書処理業者と委託契約する際、以下の内容を委託契約書に盛り込みましょう。
セキュリティ重視 機密情報の量が多い企業に |
料金重視 定期的に委託したい企業に |
利便性重視 迅速な処理を頼みたい企業に |